December 27, 2009

『ご冗談でしょう、ファインマンさん』(541)

 『ご冗談でしょう、ファインマンさん』(岩波現代文庫)

 米国の理論物理学者リチャード・ファインマンの自伝的随想集といったもの。もう大ベストセラーでいまさら紹介するような本ではない。最近いくつかの場面で本書のことを立て続けに聞き、じゃあ読んでみるかと思った次第。日本の理論物理学者朝永振一郎らと共に若くしてノーベル物理学賞を受ける。

 広島・長崎への原爆開発をしたマンハッタン計画に大学院生で参加している。このあたりのことは本書に詳しい。まだ若くそんなに重要な地位にあったわけではなく、反省もみられる。

 初めは数学を専攻していたが、後、物理学に移る。天才的で直感力に優れていたことが本書の随所で披露されている。

 物理なんて教科は私には大学受験で終了してしまったものだから、これも物理が好きだからではなく一番点数が取りやすいと判断したから、述べられている様々な理論は全く理解不能だが、その生き方は破天荒で大変興味深い。

 ブラジルの教育への批判、同様なことを日本へも向けているが、アメリカの初等・中等教育数学・科学教科書批判などにみられるように、具体性、実際の場面で生きないような考え方、教育法に鋭い問題の投げかけをしている。数学から物理学へ移行もそのあたりの考え方と関係あるのだろう。

 彼は一方でボンゴ演奏で能力を発揮したり、絵画を学んだり、ポルトガル語・日本語を学んだり多芸なところも見せている。来日して湯川・朝永らと親交を結んでもいる。その時のエピソードも楽しい。ただ運動はからっきし駄目だったようだ。ロスアラモスで「金庫破り」に夢中になる様子も大変論理的でおもしろい。

 ファインマンを有名にしたものの一つに『ファインマン物理学』という大学での物理学入門書がある。日本では岩波書店から出ている。ずいぶん昔書店でぺらぺらと見たことはあるが、すぐに棚に戻した。

 科学教育について各所で触れているが、要は生まれついての才能だなと納得したことが、本書の読後感である。

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 「仮説」? 「仮設」? この訳者は普通「仮説」とするだろうところを「仮設」として「設」に傍点を打ってあるんですよ。何か特別の意味があるのかと気になって気になって仕方ありませんでした。

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 明日から『危険な戯れ』は正月休みに入ります。みなさんよいお年をお迎えください。

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December 26, 2009

『夜叉桜』(540)

 『夜叉桜』(光文社文庫)あさのあつこ。

 『弥勒の月』を読もうと書店に買いに行ったのだが在庫なし。仕方がないのでその続編ともいえる『夜叉桜』を手に入れる。さらにその続編もハードカバーで出版されているがこの種の本は文庫になってから購入することに決めているのでしばらく待とう。

 続編と言っても続きというわけではなく、登場人物が同じという連作ものに近いと思う。ただ小間物屋東野屋清之助と同心木暮信次郎との出会いは『弥勒の月』に書かれているらしく、その点では順序通り読んだ方がよかったかもしれない。

 あさのあつこは『バッテリー』で有名になったが、こんな独特の文体の時代小説を書くのかという驚きが第一の感想である。

 最近は時代小説ばやりで実に多くの作家が取り組んでいるが、多くは江戸情緒というか、江戸の町を背景に、それを土台として書かれている。江戸の町そのものが物語なのである。

 ところが『夜叉桜』はそれらと全く趣きを異にしている。先の二人に加えて、岡っ引きの伊佐治親分の三人の思い、思考の流れが全てである。彼ら三人がそれぞれをどう見、どう思っているか丹念に追っていく。

 さらにその叙述が際だっている。正逆の対語を並べ立て、畳み掛けていく。読者は初めから終わりまでまるで追い立てられているような感覚に襲われ続けて読んでいくのである。

 事件そのものやその謎解きにそんなに新鮮さがあるわけではないが、その背景にある人間の業というものの導き出され方はおもしろいと思った。

 でも読んでいて疲れるんだよね。

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December 25, 2009

鳩山首相記者会見(539)

 昨日鳩山首相が自身の献金問題等についての記者会見をしていた。従来通り秘書の問題とする態度は変わっていなかった。自民党内閣時代の大臣の処遇だったら、即辞任あるいは罷免となるくらいのものだろうが、それが一国首相となるといろいろ面倒くさい。

 法的な問題を別にして、もし鳩山氏が辞めることになったらこの国はどうなるというのだろう。次の首相は誰がやれるというのだろう。その道の専門家はそれなりのご意見があろうが、我々庶民には今ひとつ見えてこないし、どうも物足りないように思うのだ。

 人間はその立場になればそれにふさわしい行動・態度を身につけ、それなりの品格を身につけるようになるものと言われているし、そう私も思ってきた。ところが最近の首相の皆さんをみているととてもそう思えなくなってきた。

 前首相までの何代かは小泉氏を含めて世襲議員だったがその世襲であるところ(党)から首相になったというところがあった。鳩山氏はそれ以上の政治家一家であり、並の世襲ではないが、マスコミがいうほどの世襲臭さはなかった。何より、彼の親たちが築いてきた党を離れて新党を立ち上げたところにそれはあったのだろう。

 彼が金に無頓着なところもかえって自分の蓄財のために政治をしていないというイメージを作ったのかもしれない。ところがあまりの不景気、あまりの浮世離れしすぎていて、世の顰蹙を買うことになってしまった。

 困るのはそんな鳩山氏が辞めてしまうと次がいないのである。なれば何とかなるかもしれないが、現状ではそれにふさわしい人が見つからない。

 ①小沢、②菅、③岡田、④前原、⑤原口というところだろうが、小沢氏は鳩山氏と同じ問題を抱えている、菅氏は全党的支持を受けにくいし喧嘩っ早い、岡田氏は清潔だがこだわりが強い、前原氏はタカ派、原口氏はまだ弱い、というところがそれぞれあり、鳩山氏を凌ぐことが出来ないでいる。

 岡田氏、前田氏ではおそらく党は割れるだろうから、小沢氏が認めないだろう。私の知る範囲の情報での判断だが小沢氏の興味は政局にしかないように見える。新党を作ることも出来ないだろう。民主党もつらいところにある。

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 「遠藤実追悼コンサート」というのをNHKBSでやっていた。先日書いた『からたち日記』や『高校三年生』、最近の『雪椿』まで、私の流行歌歌語りというのをやったら、遠藤実は欠かせない作曲家だ。生涯5000曲を作ったという。作曲家人生50年として、年100曲、3、4日で1曲というのはものすごい数である。

 印税もすごいだろうという下世話な話はともかくとして、日本人の音楽感覚を醸成する上で大きな影響力をもったことは確かである。

 東京生まれだが新潟で育ち、自分では新潟出身と言っていたらしい。道理で彼の作る歌には雪国の匂いがする。  

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December 24, 2009

めずらしいところに行った(538)

 11月に学生時代のサークルの集まりがあった。その時集まれない人もあったし、一つ上の学年だった人が東京で写真展をやるということもあったので、それへの訪問もかねて同学年だった人だけで集まることになった。

 最初は銀座に集合。先輩はとことん打ち込む人で決して写真を始めたのは早くないが、作品はさすがでおおいに学ぶものがあった。私とモチーフにするものは全く違うが参考になるものが多かった。

 昼食後、というよりおしゃべりの後、夕方から「うたごえ喫茶」というところにいった。新宿である。私たちが学生時代からそういうものはあったし、私たち地方の大学でもそこで歌われていた歌は日をおかずに流れてきていたからいわゆる「うたごえ」の歌はだいたい歌える。

 そんな中でしっかり40年前を懐かしむことが出来た。うたごえはカラオケと違いみんなで楽しむことが出来る。伴奏も生演奏だし、歌だけではなく雰囲気も懐かしむことが出来た。最近各地でこういうものが復活しているようだ。

 さて、昨日集まった中のお一人が来年の11月には油絵の個展を銀座で行う予定だという。今度はそこで会おうということになった。同学年ではすでに一人いなくなってしまったがあとはみんな元気で活躍中である。

 年末の祝祭日ということで銀座も新宿も大変な人出だった。皆さん、忙しいのか、暇なのか。

 さて私もそろそろ新年を迎える用意をしなくてはなるまい。出かける必要もあるので、もしかしてこのブログを突然休刊になるかもしれない。その時はご容赦願いたい。今年の最終日はいつになるか分からないが、来年の1月4日には1010年の記事が必ず始まるはずだ。(1月1日には新年のご挨拶を掲載の予定)

 

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December 23, 2009

『からたち日記』(537)

 アグネス・チャンは『ひなげしの花』、松田聖子は『赤いスイトピー』、渡哲也は『くちなしの花』、他にもたくさん花をモチーフにした、実際のテーマは「失恋」だろうけど、歌謡曲(流行歌)がある。

 先日「ラジオ深夜便」で島倉千代子の『からたち日記』が流れていた。島倉千代子は今もまだ現役ばりばりの歌手だが、私が小学生の頃にはすでにトップ歌手の一人として活躍していたのだから大変な歌手生命だ。その島倉千代子のファンの一人が母であった。だから彼女の『りんどう峠』とか『からたち日記』などはよく知っていた。歌えと言われればすぐに歌うことが出来る。

 私はフォーク世代だから、作詞も作曲も歌も本人がするのをずっと是としてしてきたが、最近演歌をよく聞くようになって、作詞を専門にする人たちのすごさに改めて感心している。石川さゆりの『風の盆恋歌』とか小林幸子の『雪椿』とか美空ひばりの『みだれ髪』とかは私のお気に入りの歌だが詩をじっくり鑑賞すると本当に吟味に吟味を重ねた言葉が遣われている。

 『風の盆恋歌』には「酔芙蓉」という花が出てくるが、10月初旬にその花を見る機会があり、なるほどとこの花が詩に使われた蓋然性が納得出来た。いかにも鄙びた旅館の庭にふさわしい花だ。なかにし礼の詩は相当激しくて歌う時、聴く時は場所を選ばなくてはならないということもあるのだが。

 『からたち日記』は初恋の終わりを歌ったものだがこの詩も見事なものである。この歳になってやっとこういう詩のおもしろさが分かってきたということでちょっと情けない気もするが、じっくり聴く楽しみも増えてきているということでもある。

 歌謡曲の詩をいちいちチェックするのは無粋なことかもしれないが、遣われている言葉があまりに「はまって」いるのでそのはまり具合をつい確かめてみたくなってしまうのである。

 春から秋への季節の移ろいを「カラタチ」を通して描き、それに若い恋人たち姿を重ねていく。「カラタチ」は実を結んだのに去った恋人は帰ってこない。カラタチの金色の実のそばで私は恋人の帰りを待っている、そんな詩である。

 その中で「単衣の袖をかみしめて」というところ。単に着物の袖をかんでいるというのではなく、季節をも表す「単衣」という言葉、かみ「しめる」ということでこの若い女性の心情、じっと耐えている様子が伝わってくる。もうこの「単衣の袖をかみしめて」という言葉だけで映像が見えてくる。

 作詞者がこういう言葉を探してくる力というものはすごいなあと思うのである。因みにこの歌の作詞者は西沢爽である。著作権の関係で詩全文を載せられないのが残念。

 カラタチは柑橘類。春に白い5弁の花をつけ、秋に黄色の実を実らせる。堅い大きな棘がある。葉にはアゲハが来て卵を産み付ける。

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 これから「小沢民主党」と呼んだ方がよさそうだ。小沢氏の考えが国民全体の考えだというおごりを誰が認めよう。彼は国民のことなど少しも考えていない。あるのは誰が権力を握るかである。

 自民党は新しくならなくては捲土重来は望めないと各方面で言われているが、民主党が新しい自民党なのだから、当事者もジャーナリズムもピントがずれている。自民党を追い出された小沢氏が権力を奪取しようとしているだけの話である。(自民党の経験のない前原氏、実はタカ派、だけが小沢氏に反抗しているみたいだ)

 鳩山首相は重大な政策変更を行ったのだから、全テレビ番組を中止させ、きちんと国民に報告すべきだ。さらに国家財政の危機を喫煙者への徴税によって乗り切ろうとするのだから彼らへの感謝とお詫びをしなくちゃあなるまい。(2600億円の増収を見込んでいるようだが喫煙者は減るから増収は望めないのが現実)

 ただ酒税もついでに上げたらよかったのにと思う。そうガブガブ飲めなくなるから事件事故も減るだろうし、肝臓などの病気も減るだろうから、国民の健康という面ではこちらの方の効果も大きい。

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 日本の雪も大変だったが、北米、欧州は大寒波が襲っている。まるで『デイ・アフター・トゥモロー』みたいだ。世界の天気などを聞いていると、モスクワなど氷点下10℃以下が普通なんだ。多くの人が猛烈な寒さの中で生活していることがわかる。日本はそれでも暖かい。

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December 22, 2009

やっちゃった!(536)

 ついにやってしまいました。暫定税率は廃止するが税率は名目を変えて維持することに決めたんだそうです。どの国民がそんなことを望んだんでしょう。おそらく誰もいないでしょう。なぜなら暫定税率の25.1円/㍑(軽油は違います)が不当な税だからでしょう。税率維持の理由は地球環境の悪化を防ぐこと、税収を確保することだそうです。

 問題点の1。暫定税率は少なくとも道路に関することに使われてきました。車利用者にとって一応説得力を持っていました。これが一般の会計に組み込まれると、例えば、子ども手当に使われるわけです。なんで車利用者だけが余分に負担しなければならないでしょう。どう考えても民主主義にあってはならない不平等です。

 しかも、今の日本は車なしでは成り立たない国です。国鉄(JR)の貨物輸送を極端に減らし、道路輸送に切り替えてきました。車なしではもう物流は成り立たないのです。新幹線の整備によってローカルの移動は車に頼らざるを得なくさせてきたことも昨日書きました。大型トラックの運転手の勤務態様はますますひどいものになるでしょう。

 問題点の2。明らかな公約違反であります。民主党は一年前暫定税率廃止の先頭に立っていたはずです。もしこれを恒久的税とした場合石油が高騰しても続けざるを得なくなります。こういうのを「二枚舌」といいます。「君子豹変す」という言葉は遣ってはいけません。

 「君子が過ちを改めて善に移るのは、ひょうの皮のまだら模様のように非常にはっきりしているということ」(goo辞書)が正しい意味です。現在は「主張や態度が急にがらりと変わること」をいいますから、その立場からなら正解です。幹事長にお伺いをされたようですから君子とも言えかねます。流通に関わっている方たちからの怨嗟の声が高まることは確実です。

 他に環境問題については高速との関連で考えていく必要があります。高速無料化の方が例え渋滞したとしても温暖化ガスの排出するという意見もあります。私の場合月に1、2回必要があって高速を利用しますが一回の給油で1往復と2分の1走行できます。一般道では1往復することも出来ないでしょう。走れば温暖化ガスは0にすることは出来ません。物流以外でも車走行が必要な人もいるのです。

 (こういうこと言っていますが、私は「高速無料化」には疑問を持っています。高すぎるとは言えますが。要するに政策の整合性の問題です)

 民主党が自民党みたいになってきたとテレビで揶揄されていましたが、そんなこと選挙前から単なる分派と私は言い続けてきました。幹部はほとんど元自民党員です。結局予算を見たらなんにも変わっていなかったということになりそうです。金額や支給年齢は違いますが今までだって「児童手当」は支給されていましたからね。(かわいそうなのは今の中堅、壮年にあたる人たちかな。子どもが小さい時は「子ども手当」はなく、子どもが大きくなったら「配偶者控除」がなくなる)

 今日の朝日に「子ども手当」のような制度がある国の紹介がありましたが、多くの国で出生率が上がっているそうです。だが、ドイツだけは違うんだそうです。それは唯一、「女性の社会進出」を援助する制度が整っていないからだそうです。 

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December 21, 2009

残すところ10日ですか(535)

 何度も書いていることだが本当に時が経つのが早い。2009年も残すところ10日になってしまった。

 仕事を辞めた去年は体調不良に陥ってひどい一年だったが、途中から写真を撮りに出かけるようになって、体調もよくなってきたし、仲間内での写真談義、カメラ談義も楽しく、この一年極めて有意義であった。

 写真についてはそれなりに進歩しているようにも思うし、なんとなくテーマというかめざすべきものも分かってきたようにも思う。来年はもっと自分から積極的に撮影に行こうと思っている。今年だって相当そういうことを試みたがひとの話を聞くとまだまだ足りないと思う。

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 新聞に九州のある小都市の長が自身のブログで差別的な発言をして、その抗議に謝罪を拒否しているという記事があった。この方は職員の給料表を公開したり、それに抗議して掲示物をはがして懲戒免職にして、裁判で職場復帰の判断が出ても、復帰を認めないといった振る舞いをしてきた。

 公務員は公僕だからといって盛んに攻撃する風潮があるが、彼らだって結局は普通のサラリーマンである。政策決定に参加できる人間はごく限られていて、ほとんどは仕事をこなしているだけである。

 公僕といえるのは選挙で選ばれた首長や議員、国で言えば大臣、衆参議員や政策決定に関わっている官僚などである。政策決定に参加できないないのにまるでしもべのように扱われたのでは公務員もたまったものでない。

 誰にも閲覧できる状態に収入が公開されてはたまらないだろうと思うのは普通の感覚だろう。それに抗議しても受け入れられなかったらどういう手が打てよう。公務員だって個人の尊厳はあるのである。

 最近こんな態度をとる政治家が増えてきた。

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 内閣支持率が低下しているようだ。それはそうだろう。明確さに欠ける、つまり、訴える力に欠けるのだ。だが自民党の支持率が上がっているわけではない。もう一定の強力支持層を除いて国民的には過去のものになったのだと思う。

 だが真に国民的に見れば不幸なことである。自民党に代わる政党が自民党亜流でしかないとは。マニフェストをうたいながらも結局はほとんど変化を期待できない状況である。

 小沢幹事長の行動を見ていると単に政権を奪取することにあったようにしか見えない。その人が実質的に権力を握っているのだから。

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December 20, 2009

おかしなガソリン代(534)

 民主党がガソリン税を1リットルあたり5円値下げするということで検討に入ったようである。さすがに名前を変えるだけというのでは気が引けたのであろう。だが、本来は約25円下げるというのが民主党が好きな「マニフェスト(マニュフェストではないとのことである)であったのだから、これでも視点を変えれば「増税」である。

 来年は「高速道路無料化」「暫定税率廃止」で、都会に出てきている人たちは、これで親孝行の機会が増えるぞとか、お土産余計に買えるねとか、普段世話になっているご近所さんにお礼をいっぱいしなくちゃあとかの夢が吹っ飛んでしまった。

 さらに高速道路無料化は東名、名神、中国など利用者の多いところには適用されないそうだ。渋滞が起こることを懸念してのことのようだ。そういう理由だったらおそらく東京から放射状に伸びている高速は全て「無料化」の恩恵を受けることはなさそうだ。もちろん無料化はただになるわけではない。個人が支払うのではなく税金で払うのである。要するに国民が払うのである。そして都市近郊の高速利用者が無料の道路建設のため、一般的な税金にプラスして高速代を支払い続けるのである。これって平等の原則に反していないか。

 さらにガソリンの税のおかしなところはガソリン税にも消費税がかかることである。言葉の綾みたいなからくりにより「納める税金」にも消費税がかかるというおかしな法体系になっている。

 それら全部をひっくるめるとガソリン給油時に40~50%の税を払うことになる。そしてその暫定税率税収は毎年2.5兆円くらいらしい。

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 それにしても道路や鉄道の建設にはおかしなところが多い。九州での新幹線建設に反対している市や町があることを最近知ったが、新幹線が建設されると、在来線が廃止されたり縮小されたりする。沿線住民にはかえって不便になることも多いのである。

 そうなった時公共交通機関が経るのだから、住民は車などの私的交通機関に頼らざるを得なくなる。なんだか国全体で道路建設を進めざるを得ない状況を作っているような気がしてならない。

 暫定税率の実質的温存や高速道路地方だけ無料化もそんな中で生まれてきているのだろう。  

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December 19, 2009

これはサギではないか(533)

 暫定税率は廃止するという。だけど、ガソリン税率を上げるとか、新しい名目の税を設けてその分の税収は確保するという。要するに「看板の掛け替え」である。

 国民は「ガソリン」の値下げを望んでいたのだ。自分では行くことのない地方の道路建設のためリットルあたり25円もの負担を甘んじてきたのである。地方の道路建設に必要だったら一般財政から出せばいいのである。物流その他で恩恵を受けるのは全国民である。運転しなくてもバス・タクシーは利用するだろう。

 しかも今度は一般財政に組み込まれる可能性が高い。なぜ、自動車利用者だけが本来全国民が受け持たなければならないものを負担しなければならないのか。自動車運転者はすでに高率のガソリン税を負担しているのだ。

 プライベートのことなので言わないが、私が運転する用途の約80%は他に置き換えることが出来ないからである。営業のためでないから利益も生み出すこともない。近所の買い物とか遊興のためのものは20%に過ぎない。

 しかも、整備新幹線とか道路建設も進めるという。「コンクリートから人へ」と言ったのはだれか。今まで自民党政権がやってきたことをそのまま続けてさらに「子ども手当」や「高速道路無料化」など付け加えたら財政が破綻することは小学生でも分かる。

 ここまで来ると政策の変更、公約不履行ではなく、詐欺である。民主党も最早ここまでか。自民党の血を受け継いで、それから逃れられないでいることが明らかになりつつある。やはり自民党の分派でしかなかったか。来年に行われる参議院選挙の投票率、低いだろうな。このような国民を虚仮にする政党が長続きするわけがない。

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 「死刑」判決を望んで、多数の人間を殺傷し、被告人の望んだように「死刑」の判決が出された。現在日本の裁判では数名以上の殺人に死刑が言い渡されるのが一般的だが、こういう人がさらに出てくると、事実出てきている、どういう世の中になってしまうだろう。

 自ら「生きる」ことを拒否する人たちが多数でている日本だが、この人も形は違っても生きることを拒否した人である。暗澹たる思いに駆られてしまう。

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 静岡県伊東市沖の群発地震が気がかりです。ニュースの映像を見ると局所的には震度5強ですね。以前もこのあたりで群発地震があって海底爆発を起こしたことがあります。その時とよく似ています。観光地ですから、他所の人も多いところです。多いに警戒していくべきです。

 一昨日から伊東沖だけでなく地震が日本中で多発しています。日本海側は大雪です。あんまり降りすぎるのもなあ。そのためもあって関東地方は快晴でした。

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December 18, 2009

出来レースの匂いもするが(532)

 かって「公約など守らなくていい」と公言してはばからなかった首相がいて、世の顰蹙をかったことがあったが、マニフェストを日本語表現すれば「政権公約」、かっての「公約」とたいして違いはない。その「マニフェスト」を変更しようというのだ。

 その根拠は、「小沢氏」に集約された民主党への陳情を国民の世論として政策に反映させるのだという。民主党への陳情は政府への陳情でないことはいうまでもない。

 このブログで何度も触れてきたが、今回の選挙で民主党が第一党になったのは、「マニフェスト」を国民が全面的に支持したわけではない。自民党にこれ以上政権を任せておけないという危機感がそうさせたのだ。少なくとも自民党よりましだろうというわけである。だが、民主党は「マニフェスト選挙」だと言って、それを選挙中も選挙後も錦の御旗のごとく押し立ててきた。その御旗もたった3ヶ月でボロボロになってしまったということだ。

 日本の財政事情がとんでもないところに来ていることは国民誰でも知っている。選挙の時から、多くの国民が「こんなマニフェストは完全実施することはどだい無理なこと」だと思っていた。だからといって、そう簡単に一党のわけの分からないところの考えで変更してもらっては困るのである。小沢氏は政策に口を出さないはずではなかったか。

 「政権公約」は誰との約束かというと、民主党と全国民との約束である。小沢氏と民主党支持者との約束ではない。もし変更するなら、国会の審議を通してやってもらいたい。それが筋であり、小沢氏のいう「日本国憲法、民主主義」のやり方ではないか。

 民主党に代わるべき政党が存在しないいま、民主党に自壊してもらっては困るのである。「みんなで(『戦争に』)に行こうぜ」(記念すべき第一回の目的地が「自衛艦見学」にそれは象徴されている)などという政党に復活してもらっては困るのである。

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 COP15で日本は条件付きながら1兆7500億円を途上国の温暖化対策に拠出することを約束したのだという。全拠出金額の40%だという。日本がなぜそんなに負担しなければならないのか。人が好すぎる。

 小沢氏のように中国にぺこぺこしている人間が日本政治の実権を握っているうちはまともな発言も出来ないのか。全排出量の40%を占めている中と米がまともな二酸化炭素削減の方向を提示しない限り安易な約束はすべきでない。地学的にはともかく経済的には「日本沈没」が迫っているのに。

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